肘の痛み
肘の構造
肘関節は上腕骨と前腕の2本の骨(尺骨と橈骨)により構成されています。
そのため肘関節には上腕骨と尺骨の関節(腕尺関節)、上腕骨と橈骨の関節(腕橈関節)、尺骨と橈骨の関節(腕尺関節)が含まれます。
この3つの関節により肘は曲げる・伸ばす・手のひらを上にしたり、下にしたりする運動(回旋運動)が可能になり複雑な動きが可能になります。
肘の主な疾患
骨折・脱臼・外傷
- 上腕骨顆上骨折
- 上腕骨外側顆骨折
- 肘頭骨折
- 肘関節脱臼・脱臼骨折
- 肘内障
スポーツ障害
- 野球肘
- 離断性骨軟骨炎(O C D)
腱付着部炎
- 上腕骨外側上顆炎(テニス肘、ゴルフ肘)
- 上腕骨内側上顆炎
変形性関節症
- 変形性肘関節症
関節リウマチ
- リウマチ肘
末梢神経障害
- 肘部管症候群・尺骨神経麻痺
骨端症
- Panner病
その他
- 肘頭滑液包炎
- 骨折後変形(内反肘、外反肘)
診察・診断について
上記のように肘周囲の痛みには様々な原因があります。年齢、利き手かどうか、内科疾患の既往、局所の痛み、圧痛の有無、部位など様々な観点から原因をしらべます。
検査
レントゲン撮影
骨の変形、骨折などの有無を調べます。
超音波検査
骨以外のレントゲンでは評価がしにくい軟骨や、筋肉、腱などの障害を調べます。
治療
原因、疼痛の程度により治療方針を選択します。
また肘や腕の疾患には、上記の病気以外に、局所を治療しても治らないものもあります。頚椎由来の神経痛が原因であったり、肩関節の痛みがある場合の代償動作として肘に負担がかかって痛みが出ていることもあります。